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プロジェクト
大阪府警察本部庁舎
Osaka Prefectural Government Offices

所在地    大阪府大阪市中央区大手前
設計・竣工  2002年-2007年
主用途    庁舎
建築面積   11,879m²
延床面積   119,501m²
構造・規模  鉄骨鉄筋コンクリート,一部鉄骨造
       地下2階,地上10階



大阪府警察本部庁舎は、大阪城公園の西に隣接し、「府民サービスの向上と新しい街づくり」を目指す「大阪府庁舎・周辺整備事業」の一貫として整備された。工事は既存本部庁舎の機能確保の観点から2期分割施工とし、工事中には文化財調査も行われ、豊臣時代の大阪城堀跡や難波宮跡からは多数の遺構遺物が発掘された。
本事業全体計画のコンセプトである、歴史と未来の共生、自然と建築の共生、部分と全体の共生、人間とハイテクの共生をテーマとする「共生の思想」に基づいた設計が行われ、特に警察庁舎として、「大規模災害時対策の拠点としての機能をもつ施設」「最先端技術を駆使した警察機能の整備」「高い機動性と合理的な執務環境の整備」「人と環境にやさしい省エネルギー対策の導入」「大阪城周辺環境に調和した府民に親しまれる庁舎」の5項目に配慮した計画である。外観上の特色としては三層構成の外装(石・タイル・アルミ)を用い、要所に日本の伝統的なデザイン要素を表現し、平面計画としては見通しの良いロの字型の中廊下で構成され、中庭にはケヤキやツゲ類の潅木が植えられ開放感と潤いのある空間を創出している。
 また、耐震安全性や防災性の確保、機能的な平面、断面、動線計画などによる高い機動性や合理的執務空間の確保、コージェネレーションや深夜電力利用の蓄熱をはじめとする各種省資源・省エネルギー技術の導入による地球環境への配慮など、21世紀に求められる高度な庁舎機能を導入した設計が行われている。