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著書と命題
『 黒川紀章展 』
― 機械の時代から生命の時代へ ―
は、これまでの建築展とは全く異なる実験となる。
黒川紀章は、唯識思想の研究・共生の思想の提唱を50年間一貫して進めてきた思想家であり、建築家である。
1958年、彼は「機械の時代から生命の時代への転換」を予言し、メタボリズム(新陳代謝、リサイクル)、エコロジー、サステナビリティ、共生、中間領域(両義性)、花数寄(両義性の美)等の生命の原理のキーワードを駆使して、常に新しいライフスタイルを社会へ発信しつづけている。
国立新美術館は、黒川紀章の最新作として昨年6月に竣工した。
「黒川紀章建築展」―機械の時代から生命の時代へ―は、国立新美術館開館記念展の1つとして国立新美術館と黒川紀章展実行委員会(委員長:サントリー株式会社 代表取締役社長 佐治信忠)との共催で開催される。
「黒川紀章回顧展」―機械の時代から生命の時代へ―は既に1990年代に英国王立建築家協会(RIBA)の企画・立催で開催され、パリ日本文化会館、ベルリン世界文化会館、シカゴ美術館等世界各国を巡回し、日本各地でも帰国展が開催された。
今回は、この黒川紀章回顧展とは全く異なり、新しくその展示内容を一新し、東京で初めて開催される黒川紀章展である。
黒川紀章展では、完成した全体像を最小限のミニチュア模型として再現する一方で、その建築の詳細(ディテール)を原寸大で図面で表現するという独特の展示方法が取られている。これは、彼の「部分と全体の共生」−フラクタルあるいはホロニックな構造−という共生の思想の表現である。
1000?uを超える展示会場には、他にも巨大模型や、共生の思想のキーワードや文章の断片、そして彼独特の詩、アフォリズム(警句)、テクスト(歴史の解釈)として散りばめられ、床には、ニューヨークの近代美術館(MOMA)や、パリ・ポンピドゥーセンターの永久コレクションとなっているスケッチが貼り付けられている。
観客は、あるときは拡大鏡を持参し、あるときにはスケッチブックやカメラを持って、黒川紀章の脳内イメージの世界を探索することができる。
又、この黒川紀章展の期間、世界各国から有力な評論家を招いた、レクチャーシリーズ「現代建築の可能性」が、国立新美術館、サントリー美術館、森アートセンターの共同企画として開催される。
同時に、黒川紀章キーワードライブが、哲学者、建築家、デザイナー、女優、ダンサー、歌手、俳人等によって繰り広げられ、共生の思想へのオマージュ、批判、そして解釈が行われる。そして、これらのイベントの全てが、ウェブサイトを通じて24時間オンラインで世界に発信され、小学校の生徒達との交流も実験されることになっている。