share

駐日アラブ首長国連邦大使館 改修

渋谷区にある駐日アラブ首長国連邦大使館の改修業務である。
竣工から約30年経過した大使館・公邸において、今後の中長期的な施設利用を見据えた改修設計を実施した。

駐日アラブ首長国連邦の大使館は、周辺に外交施設や文化施設が点在し、都心の利便性と落ち着いた住環境を併せ持つエリアに位置する。本計画では、こうした都市の環境特性を踏まえ、大使館として政府間交流を円滑に進める外交機能だけでなく、周辺との調和を重視し、品格と象徴性のある大使館を目指した。さらに、大使館・公邸施設としてのプライバシー性・セキュリティ性の向上が求められた計画である。

外観だけなく施設の設備機能も一新することにより、格式あるデザインを再構築し、施設利用者の利便性の向上・環境負荷の低減・将来的な修繕計画を見据えた設計提案を行った。さらに、建物全体の色味を限定することで、統一感および重厚感のある建築表現を目指した。

当初の外壁は、小口平タイル仕上げだったが、本計画ではUAEの砂漠を彷彿させる砂岩を採用した。大判で用いることにより、建物に“Symbolic”と存在感を放つ品格ある建築物を追求した。 また、渋谷の住宅街からも認識されやすい”Iconic”な建築をデザインした。

駐車場広場に面する建物の縦連想窓の前には、レーザーカットしたアルミパネルでマシュラビア柄を表現した。マシュラビア柄は、UAEを含むイスラム圏の伝統的な模様で、幾何学模様の反復と対象性などを組み合わせた複雑な格子柄である。マシュラビアパネルにより、装飾的な表現だけでなく、日射遮蔽や視線の抑制効果も図った。夜間は照明効果により、昼間とは異なる魅力的な外観と品位を際立たせている。

都心の景観に調和しながらも、確かな存在感と気品を放つ、大使館に生まれ変わった。

所在地

東京都渋谷区

主用途

庁舎建築

設計期間

2022年11月- 2023年11月

工事期間

2024年8月- 2026年1月

構造

RC造

Location