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埼玉県立近代美術館

公園の中に建つ美術館であるが、高さを15m以内に押さえて、歴史的に重要な並木道の景観を生かしている。そのため常設展示は地下1階、企画展示は1、2階となっている。常設展示場のロビーに自然光を入れるため、公園と斜めにつながるサンクガーデンを設けている。内部の中央にアトリウムを設け、天窓から自然光を採り入れると共に、大型の展示物を吊って展示することができるよう工夫されている。観客の動線は、このアトリウムの周囲を回るようになっており、判り易さと観客間の見る見られる関係をつくりだしている。建築の構造は、格子状の柱梁構造となっている。  完成後、彫刻家田中米吉氏による彫刻がファザードにとりつけられた。玄関アプローチの格子に囲まれた外部空間は、内部と外部の中間領域であり、建築と自然(公園)との共生に貢献している。

* 1983年 第24回BCS賞(建築業協会)受賞

所在地

埼玉県浦和市

主用途

美術館博物館

設計・竣工

1978年‐1982年

建築面積

2,238.00m2

延床面積

8,577.20m2

構造・規模

鉄筋コンクリート造 一部鉄骨鉄筋コンクリート造
地下1階 地上3階