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プロジェクト
壱岐市立一支国博物館・長崎県埋蔵文化財センター 










Iki City Ikikoku Museum
Nagasaki Prefectural Archeological Center

所在地    長崎県壱岐市
設計期間   2006年7月-2007年3月
施工期間   2008年3月-2009年9月
主用途    博物館、埋蔵文化財センター
建築面積   4,358m²
延床面積   8,073m²
構造・規模  鉄筋コンクリート造
       地下1階、地上4階



長崎県壱岐島の原の辻遺跡は、静岡県の登呂遺跡、佐賀県の吉野ヶ里遺跡とともに遺跡の国宝にあたる国の特別史跡に指定された弥生時代の遺跡だが、他の2ヵ所に比べると知名度が低いことから、県立埋蔵文化財センターと複合する博物館を設け、より多くの人にアピールできるように計画された。
敷地は、遺跡を当時の弥生の原風景をそのまま残すことに留意したため、少し離れた山の山頂付近で遺跡を見下ろす地が選ばれた。この山頂は畑であったが、かつての稜線をも復元するように屋根はなだらかな曲線を描き、屋上を緑化することで、周辺の山並に溶け込んだものとした。
屋根の一部は屋上広場として遺跡集落を見下ろすことができるよう整備したうえで、さらに展望台を設けることによって島全体での位置関係や、かつて「海のシルクロード」の終着点でもあったこの場所までの海上交易路までをも望むことができる。
展示空間と埋蔵文化センターは、屋根の曲線とは異なり、機能面を優先させたため矩形がベースとなっている。それぞれは3層で緩やかにつながっており、展示を見聞きしたものが、上階の屋上広場と展望室では現物を見るというリアルな体験ができる構成となっている。
また、この施設は壱岐島内の活性化プログラム「しまごと大学」「しまごと博物館」「しまごと元気館」の活動拠点として機能するものでもある。