マニフェスト
2007年3月2日
黒川紀章
私、黒川紀章は、都知事選挙への立候補に当り、次のマニフェストを公約とします。
1)都知事としての給与は無給とし、官舎(公舎)、公用車は使用しません。
2)財政再建を積極的に推進します。
1.都の新銀行東京を民間に売却
2.都庁舎、国際フォーラム、江戸博物館を民間に売却(条件は現状の外観を保存し、将来文化財として歴史に残すこと)することによって、資産の有効利用を進めます。
3.東京都が持っている巨大な不良債権をすべて洗い出し、情報公開します。
平成19年度の東京都の予算案の概要(平成19年1月)によると「隠れ借金」の大半を占める減債基金積立不足については、平成19年度末までに全額解消する見込みとなっている。
しかし、これは、本来積立るべき基金を積立てることができなかったことがやっと解消ということであり、都の第三セクターのもつ不良債権(隠れ借金)については、情報公開されていない。
予算案概要の33頁に「監理団体の改革」という項目があり、そこでは、東京臨海熱供給(株)、(株)ゆりかもめ、(株)東京テレポートセンター、(株)東京ビッグサイト、(財)東京港埠頭公社等の都の第三セクターが抱え込んでいる莫大な「隠れ借金」のことに全く触れていない。
東京都は、持株会社としての(株)東京臨海ホールディングスを設立し、その支配下に、これらのすべての第三セクターを子会社化することによって、莫大な「隠れ借金」の情報を隠している。
私は、これらの莫大な「隠れ借金」の詳細を情報公開します。
4.10年後の東京の姿を展望しながら、バランスよく財源を配分したと位置づけているが、実態は、その配分率について平成18年度予算と比較してみると、交通渋滞対策費、魅力ある拠点の形成費、都市交通整備費、農林水産業の振興費、都立高校改革の推進、芸術・文化の振興費、ディーゼル車対策の推進費、自然環境の保護の回復のための取組費が、いずれも後退している。
そして大幅な配分率の増加になっているのは、2016年夏のオリンピックの招致に向けた取組の9億円増、カーボンマイナス東京10年プロジェクトの21億円増、都立高校の冷房化41億円増しかない。
オリンピックの財源については、最終的な都の負担費は466億円とされている。
このことからわかるように、平成19年の予算概要からみると、石原都政は、東京の本来やるべき街づくり、芸術文化の振興、CO2対策、自然環境の保護のいずれについても後退している。
福祉政策についても、すべて平成18年度とほぼ同等の配分費となっており、オリンピックのために、福祉や本来の街づくりが切り捨てられていることは明らかである。
この点を改め、東京の福祉や、街づくり、環境対策に取り組むためには、オリンピックの中止しかないと断言できる。
3)国では、東京の一極集中を是正して、地方との共生を計るために首都機能の一部移転を検討しているが、石原都知事は就任以来、首都機能の移転に反対している。
これでは、東京の一極集中化はますます進行し、東京の土地の値上がりによるバブル経済がより進行し、都市の生活、福祉は破壊的なイメージを受け、格差も拡大している。
このような金儲け主義(市場経済中心主義)から脱却するため、私は首都機能の一部移転を積極的に進める。
4)硫黄島で玉砕した兵士の遺骨の収集、平和記念碑の建立に力をいれる。硫黄島は東京都であるにも拘らず、これまで石原都知事は、硫黄島に取り組んでこなかった。
私は硫黄島を不戦平和の象徴的な島とする。
5)外交政策
都市外交を積極的に推進する。
現在世界は国家間外交の時代から都市間外交の時代へと大きく転換している。
石原都知事の外交政策と異なり、私は日米関係そして日中露と日本とのCRJトライアングルを重視する。
又、日米間の同盟関係をより強化するために、日米間の都市交流を積極的に推進する。
又、日本をヨーロッパ、中央アジア、アジア中近東の地理的中心に位置づけ、21世紀にふさわしい新しい時代の空のシルクロード“アジアンエアウェイ”構想を推進する。
具体的には、北はロンドンからサンクトペテルブルグ、北京、東京、シンガポール(マレーシア)、ドバイ間に‘アジアンエアウェイアライアンス’と名づけた航空会社のアライアンスをつくり、BA,ANA,SA,を中心として、アジアンエアウェイシャトル空路をつくる。空路の開設には二国間の航空協定を必要とするので、各都市間外交を地ならしとして外務省、国交省を支援する。
外交政策で日中間の経済文化交流を推進するため、四都市連合(4 Cities Links)を提唱したい。
現在、成田―北京、成田―上海、羽田―大阪の空路は充実しているが、北京―上海、北京―大阪、上海―大阪の都市間交通は不十分である。
そこで、空路による北京―大阪、上海―大阪便を増便し、羽田―北京、羽田―上海という新しい航路を開設する。又、北京―上海間の新幹線構想を支援する。
首都空港構想は石原路線を引き継ぎ、羽田空港の国際空港化、横田空港の軍民共用化を進める。
日韓の観光の相互充実のために、羽田―長崎(福岡)−釜山の観光空路を開設する。
長崎県壱岐市は、陸のシルクロードに続く海のシルクロードの終着港であり、倭の国の王都であった。
今、壱岐で発掘されている弥生時代の環濠集落(国指定の重要史跡)がその王都である。
陸のシルクロード、海のシルクロードは空のシルクロードにつながる。
6)教育・研究拠点としての東京
首都大学東京を、国際東京大学と改名する。四都市連合による都市経済の活性化を計るため四都市の大学(北京大学、国際東京大学、同済大学、大阪大学)の提携を促進し、各大学に四都市の大学のサテライトキャンパスをつくる。
この四都市大学連携は国際的なレベルでのアントレナーシップ(起業家精神)を生み出し、国際的な産学共同プロジェクトが実施できる教育・研究基盤となる。
7)東京都を未来型の多核型都市に改革するために、区を市に昇格させ権限と財源を擁護する。これにより、東京は、個性的な都市の集合という、最先端の都市へと改革できる。
8)側近政治ではなく、議会民主主義を重視し、官僚のプロデューサー能力やシンクタンク能力を引き出して、都政を積極的に運営する。
9)東京都の人口は、2010年で1226万人とピークとなり、減少に転じ、2025年までに50万人の人口減となる。東京都も将来の人口減、少子化、老齢化の時代を迎える。
これに対する政策は、
1. シュリンキングポリシー
2. 昼間人口と夜間人口(流入人口)を合わせて考える
10)24時間活動する世界都市・東京インターネットの時代、国際的金融の時代、ボーダレスな企業活動の時代になると都市は時差を超越し、24時間都市となり、東京を含めた大都市がリアルタイムコミュニケーションで結ばれる世界都市になる。東京をこのような世界都市として構築する必要がある。
11)文化と経済の共生
既に米英の産業構造は大きく転換し、GDPを引っ張っているのは創造性産業(Creative Industry)と芸術・文化・技術革新に従っている創造階級(Creative Class)である。
東京の街づくりは、このような芸術・文化への積極的な施策があってこそサステナブルな経済の発展が続く。
以上
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